検索、seoにおける「knowクエリ」」「doクエリ」とは 具体例も含めて教えて

SEOにおける検索クエリの重要性

検索エンジン最適化(SEO)を効果的に行うためには、ユーザーがどのような意図で検索しているのかを理解することが欠かせません。Googleなどの検索エンジンは、単に特定のキーワードが含まれているだけでなく、ユーザーの検索意図に合致したコンテンツを評価する仕組みになっています。

検索クエリとは、ユーザーが検索エンジンに入力する言葉や文章のことです。この検索クエリを分析することで、ユーザーの本当のニーズや意図を把握し、それに応えるコンテンツを提供できるようになります。

今回は、SEOにおいて特に重要な「Knowクエリ」と「Doクエリ」について、具体例を交えながら詳しく解説していきます。

Knowクエリ(情報検索クエリ)とは

Knowクエリは、ユーザーが「何かを知りたい」「情報を得たい」という意図で行う検索です。「インフォメーショナルクエリ」という呼び方もされ、情報収集型の検索と言えます。

全検索のうち約80%がこのKnowクエリだと言われています。ユーザーは特定の情報を求めており、すぐに購入や行動に移るわけではありません。そのため、直接的な売上やコンバージョンには結びつきにくい特徴がありますが、逆に言えば宣伝色の薄いコンテンツが求められるため、SEOでの上位表示を獲得しやすい傾向があります。

Knowクエリの具体例

Knowクエリの典型的な例としては、以下のようなものが挙げられます:

  • 「SEOとは」
  • 「ダイエット 方法」
  • 「シミ 消す方法」
  • 「目の疲れ 取り方」
  • 「売上 伸ばす方法」
  • 「商品名 口コミ」
  • 「商品名 解約」

これらの検索では、ユーザーは即座に商品を購入したり、サービスを申し込んだりする意図を持っていません。しかし、その情報に基づいて将来的に行動を起こす可能性はあります。

Knowクエリの特徴と活用法

Knowクエリの最大の特徴は、ユーザーとの信頼関係を構築できる点です。例えば、ダイエットに関する有益な情報を提供することで、読者はそのサイトやブランドに対して好意と信頼を抱くようになります。

また、Knowクエリへの対応となるサイトやページは、宣伝色が薄くなるため、ユーザーの共感を得やすいという特徴もあります。「この記事が役に立った」と思ってもらえれば、同じサイトの商品やサービスにも興味を持ってもらえる可能性が高まります。

具体的には、Knowクエリに対応するコンテンツでは

  • 正確で有益な情報を提供する
  • 専門知識をわかりやすく伝える
  • ユーザーの疑問や悩みに真摯に答える
  • 過度な宣伝や誘導を避ける

といった点を意識することが大切です。

 

例えば実際のWebページでみてみると

大阪光回線おすすめ この検索意図は大阪在住の人がおすすめの光回線を探しています。知りたい状態なのでKNOWクエリとなります。

Doクエリ(行動型クエリ)とは

Doクエリは、ユーザーが「何かをしたい」「行動を起こしたい」という意図で行う検索です。「トランザクショナルクエリ」とも呼ばれ、何らかの行動を起こす段階にいるユーザーの検索と言えます。

Doクエリはユーザーの購買活動や行動により近い検索であるため、コンバージョン率が高く、ビジネスにとって重要な検索クエリとなります。一方で、競合も多いため、SEOでの上位表示は比較的難しい特徴があります。

Doクエリの具体例

Doクエリには以下のような例があります

  • 「Mac 修理」
  • 「ハウスメーカー 資料請求」
  • 「英会話 無料体験」
  • 「パスポート 申請方法」
  • 「PDF 変換」

これらの検索では、ユーザーは具体的な行動を起こす準備ができており、その方法や手段を探しています。

 

Buyクエリ(購買型クエリ)について

Doクエリの特殊な形として、Buyクエリがあります。Buyクエリは「購入したい」という明確な意図を持ったユーザーの検索です。

Doクエリとの違いは、「Buyクエリは購入したい(want to buy)」というクエリなのに対して、Doクエリはもっと広い意味で「〇〇したい(want to do)」というクエリであるという点です。

Buyクエリの具体例

Buyクエリの例としては:

  • 「商品名 最安値」
  • 「スマホ 購入」
  • 「ホテル 予約」
  • 「洋服 通販」
  • 「中古車 販売」

などがあります。これらの検索では、ユーザーはすでに購入する意思があり、最適な購入先や条件を探しています。

検索意図の具体例一覧表

クエリ例 クエリタイプ 検索者の意図・目的
「SEOとは」 Knowクエリ SEOの基本概念や意味を理解したい
「ダイエット 方法」 Knowクエリ 効果的なダイエット方法についての情報を得たい
「シミ 消す方法」 Knowクエリ シミを消す方法について知識を得たい
「目の疲れ 取り方」 Knowクエリ 目の疲れを解消する方法を知りたい
「商品名 口コミ」 Knowクエリ 特定の商品についての他のユーザーの評価を知りたい
「商品名 解約」 Knowクエリ 特定のサービスの解約方法について知りたい
「Mac 修理」 Doクエリ Macの修理サービスを利用したい
「ハウスメーカー 資料請求」 Doクエリ ハウスメーカーの資料を請求したい
「英会話 無料体験」 Doクエリ 英会話スクールの無料体験に申し込みたい
「パスポート 申請方法」 Doクエリ パスポートの申請手続きを行いたい
「PDF 変換」 Doクエリ PDFを他の形式に変換したい
「写真 リサイズ ツール」 Doクエリ 写真のサイズを変更するツールを使いたい
「履歴書 テンプレート ダウンロード」 Doクエリ 履歴書のテンプレートをダウンロードして使いたい
「動画 編集 アプリ」 Doクエリ 動画を編集できるアプリを探して使いたい
「オンライン 予約 システム」 Doクエリ オンラインで予約ができるシステムを利用したい
「PDFファイル 結合」 Doクエリ 複数のPDFファイルを一つに結合したい
「音声 テキスト 変換」 Doクエリ 音声データをテキストに変換したい
「翻訳 サービス 無料」 Doクエリ 無料で使える翻訳サービスを利用したい
「名刺 デザイン ツール」 Doクエリ 名刺をデザインするためのツールを使いたい
「運転免許 更新 手続き」 Doクエリ 運転免許の更新手続きを行いたい
「マイナンバーカード 申請方法」 Doクエリ マイナンバーカードの申請方法を知り、実際に申請したい
「商品名 最安値」 Buyクエリ 特定の商品を最も安く購入できる場所を知りたい
「スマホ 購入」 Buyクエリ スマートフォンを購入したい
「ホテル 予約」 Buyクエリ ホテルを予約したい
「洋服 通販」 Buyクエリ オンラインで洋服を購入したい
「中古車 販売」 Buyクエリ 中古車を購入したい

この表では、各クエリ例について、そのクエリタイプ(Know・Do・Buy)と検索者の具体的な意図や目的を整理しています。

 

アフィリエイトサイトでよく見られる検索クエリの分類

アフィリエイトサイトでは、商品やサービスに関連する様々な検索クエリを意図的に狙ってコンテンツを作成しています。代表的なものを見てみましょう。

「商品名 + 口コミ」(Knowクエリ)

これは典型的なKnowクエリです。ユーザーは購入を検討していますが、まだ決断する前の段階で、他の人の評価や使用感を知りたいという意図があります。

例えば「脱毛器 口コミ」「英会話スクール 評判」などの検索がこれにあたります。アフィリエイトサイトでは、ユーザーの不安や疑問に答えつつ、商品の長所を紹介することで購入への後押しをしています。

「商品名 + 解約」(Knowクエリ)

これもKnowクエリに分類されます。ユーザーは商品やサービスの解約方法や条件について知りたいという情報収集の意図があります。

例えば「動画配信サービス 解約方法」「英会話アプリ 退会」などの検索です。アフィリエイトサイトでは、解約に関する情報を提供しつつ、その商品やサービスの代替案を提示することもあります。

「商品名 + 最安値」(Buyクエリ)

この検索クエリはBuyクエリの性質が強いです。ユーザーはすでに購入する意思がある、または購入する可能性が高く、最も安く購入できる場所を知りたいという意図があります。

「スマホ 最安値」「家電 セール」などの検索がこれにあたります。アフィリエイトサイトでは、価格比較情報や割引クーポン情報を提供して、自サイト経由での購入を促進します。

効果的なSEO戦略のためのクエリバランス

効果的なSEO戦略を構築するためには、各クエリタイプのバランスが重要です。理想的な配分は、感覚値としてKnowクエリが約80%、Do・Buyクエリが約20%と言われています。

なぜこのような配分が推奨されるのでしょうか。それは、アクセス数がない状態でDoクエリやBuyクエリを優先しても、上位表示を獲得するのが難しいためです。まずはKnowクエリで信頼関係を構築し、サイトの評価を高めることが重要なのです。

例えば、健康食品を販売するサイトであれば:

  • Knowクエリ対応コンテンツ(80%) 「ダイエット 効果的な方法」「食事制限 リバウンドしない」「体脂肪率 下げ方」など
  • Do・Buyクエリ対応コンテンツ(20%) 「ダイエットサプリ おすすめ」「プロテイン 購入」「健康食品 通販」など

このようなバランスでコンテンツを作成していくことで、幅広いユーザーの検索意図に応え、サイト全体の評価を高めることができます。

Knowクエリの重要性

Knowクエリは直接的な成約には結びつきにくいものの、以下の理由から非常に重要な役割を果たします。

まず、Knowクエリは検索ボリュームが大きいため、サイトへのアクセス数を確保できます。また、有益な情報を提供することでユーザーとの信頼関係を構築でき、将来的な購買行動につながる可能性があります。

さらに、Knowクエリは商業色の強いDo・Buyクエリに比べて上位表示を獲得しやすい傾向があります。Googleは情報提供を主目的としたコンテンツを評価する傾向にあるため、品質の高い情報コンテンツはSEOの基盤となります。

例えば「シミ 消す方法」という検索に対して、化粧品を販売するサイトが有益な情報を提供し、ユーザーの悩みに寄り添ったコンテンツを作成すれば、「この記事を書いているサイトは信頼できる」という印象を与えることができます。そして、コンテンツの中で自然な形で自社商品を紹介することで、購入への道筋を作ることができるのです。

実践的なSEO戦略の構築

効果的なSEO戦略を構築するためには、以下のようなステップを踏むと良いでしょう。

まず、自社ビジネスに関連するキーワードをリストアップし、それぞれをKnow・Do・Buyに分類します。次に、各キーワードでの競合状況を確認し、狙いやすいクエリから順に対策していきます。

特に重要なのは、Knowクエリを中心としたコンテンツ制作です。ユーザーの悩みや疑問に真摯に答え、価値ある情報を提供することを心がけましょう。そして、自然な形でDo・Buyクエリのページへの導線を設計します。

例えば「ダイエット 効果的な方法」というKnowクエリのコンテンツの中で、「効果を高めるためのサプリメント」という項目を設け、自然な形で商品ページへ誘導するような流れです。

最後に、各クエリタイプごとのパフォーマンスを定期的に測定し、改善を続けることが大切です。特に、Knowクエリからの流入がDo・Buyクエリのページへと適切に導かれているかを確認し、必要に応じて改善していきましょう。

まとめ

SEO対策において、ユーザーの検索意図を理解することは非常に重要です。Knowクエリは「知りたい」という情報収集型の検索で、上位表示しやすくユーザーとの信頼関係構築に有効です。Doクエリは「行動したい」という意図の検索で、コンバージョンに直結しやすい特徴があります。

効果的なSEO戦略では、Knowクエリが約80%、Do・Buyクエリが約20%という配分が理想的とされています。まずはKnowクエリで基盤を作り、そこからDo・Buyクエリへと自然に導いていくアプローチが効果的です。

アフィリエイトサイトなどでよく見られる「商品名 + 口コミ」「商品名 + 解約」はKnowクエリ、「商品名 + 最安値」はBuyクエリに分類されます。これらの検索意図を正確に捉え、適切なコンテンツを提供することで、SEOパフォーマンスの向上につながるでしょう。

ユーザーの検索意図に寄り添い、価値ある情報を提供することで、検索エンジンからの評価も、ユーザーからの信頼も獲得できます。それがSEO成功の鍵なのです。

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